労働市場における派遣の規模

無期雇用労働者の減少に伴う有期雇用労働者の増加。1990年から一貫してこの傾向が続き、最近では有期雇用労働者が雇用者の1/3を占めるに至っています。一時期、有期雇用労働者の代表的な働き方が派遣かのような取り上げられ方がされたこともありますが、近年有期雇用労働者の中で増加が目立つのは「契約社員」「パート」だということがわかります。派遣社員が雇用者に占める割合は、ここ10年ほどは2~3%程度と大きな変化は見られず、2014年段階では約120万人となっています。

■無期雇用労働者とは

期間の定めのない雇用契約(無期)でフルタイムで働く社員のことを指します。

■有期雇用労働者とは

期間を定めた雇用契約(有期)で働く労働者のことを指します。

 雇用者(役員を除く)の無期・有期別推移

派遣市場の推移

労働者数・売上高

1986年に派遣法が施行されて以来、人材派遣の市場は急速に拡大してきました。2008年までの22年間で、派遣社員の人数は約20倍に、派遣を利用する派遣先企業の数は約30倍に増えています。労働市場や経済情勢の急速な変化や派遣社員・派遣先双方のニーズに対応してきたことが要因のひとつです。特に2004年の製造業務の派遣解禁の影響は大きく、この分野だけで派遣社員数は56万人に達しています(2009年度)。
現在の派遣市場は、2008年のリーマンショックによる影響から回復しきっていないというのが実態です。また日雇い派遣が問題視され、2012年には日雇い派遣の原則禁止を含む派遣法改正が実施されました。景況とともに、また社会や産業界のニーズによって法体系が変わり、構造自体が形を変えていくのが派遣業界の特徴のひとつです。

派遣労働者数と売上高

許可事業所数(一般・特定)数推移

人材派遣事業は、派遣法により許可制となっています。派遣法施行当初は、派遣可能な業務がいわゆる「26業務」に限定されており、許可事業所数は10数年にわたり緩やかな増加となっていました。しかし、1999年の派遣法改正により派遣可能業務が原則自由化されたのちは、一般・特定ともに許可事業所数が急速に増加しました。2008年のリーマンショックを境に増加に歯止めがかかり、近年は横ばいとなっています。

■一般労働者派遣事業

派遣先企業での就業が決定した場合に、派遣就業の期間だけ派遣会社と派遣社員が雇用契約を結びます。働きたい人はあらかじめ派遣会社に登録し、仕事の紹介を受けることから「登録型派遣」とも呼ばれます。

■特定労働者派遣事業

派遣会社が正社員または契約社員として常時雇用している社員を派遣先企業に派遣します。派遣先企業との契約が終了しても、派遣会社と派遣社員の雇用が継続することから「常用型派遣」とも呼ばれます。

許可事業所数(一般・特定)数推移

派遣の現状

職種別

人材派遣の職種別割合をみると、「事務職」が35.3%と最も多く、つづいて「製造関連職」24.4%、「運搬・清掃・包装関連職」13.4%となっています。即戦力となる人材の確保、専門的業務への対応、繁閑に合わせた雇用量調整など、派遣先企業のニーズを表した結果となっています(下図参照)。
男女構成比については、職種によって顕著な違いが出てきます。製造関連職、ドライバーでは男性が、もっとも職種別割合の大きな事務職では女性が多いという結果となっています(下図参照)。

仕組み
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